杉田眼科

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よくある質問

老眼を放っておくと
最近、近くのものが見えにくくなり、本を読んでいると目が疲れます。老眼鏡をかけたほうがいい?(44歳女性)
老眼になると、近くのものを見ることが難しくなり、本や新聞を読むなどの日常動作に支障を感じるようになります。老眼は、40代半ば頃から生じる老化現象です。
 ものを見る時は、カメラのピント調節のように被写体が遠い時は遠くへ、近い時は近くへピントを合わせますが、老眼になるとこの調節がうまくいかなくなり、ピンボケ状態が続きます。最近は、若年層の中でスマートフォンを長時間見た後、遠くがぼやける「スマホ老眼」になる人も増えています。
 老眼鏡をかけずに見えない状態を我慢していると、眼精疲労が重なり、目や頭が重い、頭痛、肩こりなど様々な症状を引き起こします。

老眼鏡をかけても文字読みにくい
視界全体がぼやけ、老眼鏡をかけても細かい文字が読みにくいです。(58歳男性)
加齢による老人性白内障が考えられます。白内障とは、眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう病気で、早ければ40歳から発症し、70代の80%の人が、なんらかの白内障の症状があると言われています。一般的な症状は、かすみ目や視界全体がぼやける、視力の低下、光がまぶしく見える、対象物が二重に見えるなどが考えられます。
 放置さえしなければ、失明する病気ではありませんが、近視や乱視などとは異なり、眼鏡やコンタクトレンズで矯正できないことが特徴です。手術で根本的な治療を行うほか、初期段階であればピレノキシン製剤やグルタチオン点眼薬で進行を遅らせる場合もあります。
ワンポイントアドバイス

当院では、目に良いサプリメントについてのご相談やお取扱いもございます。まずは診察を受けていただき、今の目の状態を確認してからご購入されることをお勧めします。


つらいドライアイを治すには?
パソコンを使うことが多く、ドライアイに悩まされています。治療法を知りたいです。
ドライアイは、涙の分泌量が減ったり、量は十分でも涙の質が低下することにより、目の表面を潤す力が低下した状態です。
 目の乾燥感や目の疲れ、視界がぼやける、ものが見えにくいなど、様々な目の不快感や視力の低下が起きます。さらに、目の乾燥により目の表面に傷がつきやすくなり、目の表面や角膜、結膜の健康が損なわれる場合があります。
 スマートフォンやパソコンなどを長時間使用する方、空調やタバコ、コンタクトレンズの長期装着なども原因となります。できるだけ目を酷使する生活習慣を避け、症状が軽い場合は、目を潤わせるヒアレイン、ジクアス、ムコスタなどの点眼薬で治療を行います。

涙が出るのにドライアイ?
風にあたるだけで涙が出ます。目の病気でしょうか?
目の表面に傷ができていて、風の刺激で反射的に涙が出ていると思われますので、ドライアイの可能性があります。
 ドライアイは涙の分泌量が少なかったり、涙の質の低下によって目に不快な症状があらわれる病気です。角膜が乾燥して傷ついたり、疲れ目、痛み、充血、かすみ、異物感、かゆみなどさまざまな症状が出ますが、涙が出るのも実はドライアイの症状の1つ。角膜の表面に涙が足りなくなると一時的に多量の涙を出しますが、こうして分泌された涙は角膜表面にとどまることなく排出されて、涙となります。
ワンポイントアドバイス

涙の分泌量を測ることで、涙が出ないタイプのドライアイかを検査できます(シルマーテスト)。涙の分泌量が少ないタイプのドライアイは、シェーグレン症候群などの自己免疫性疾患の可能性もあり、当院で採血検査も行なっています。


多くの人がかかる緑内障にご用心
最近メディアで良く取り上げられている「緑内障」ってどんな病気ですか?
緑内障とはいくつかの病気の総称で、眼球の圧が高くなったり、血流が悪くなることにより、視神経が障害を受ける病気です。
その特徴から、原発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、原発閉塞隅角緑内障などに分類されます。
 たとえば原発閉塞隅角緑内障は、若いときから視力が良く眼科に来院することがなかった人に多く、いきなり目に痛みが襲ってくる急性発作を起こします。治療には、レーザー治療や手術などの処置が必要です。
 4 0歳以上の2 0人に1 人は緑内障で、その8割は未治療であるといわれています。視神経は、一度障害を受けるとほとんど回復しないため、早期発見、早期治療が大切です。
ワンポイントアドバイス

緑内障の目薬は多数開発されており、防腐剤や添加剤の相互作用で角膜障害や充血、まぶたが赤くなるなど副作用もよくみられます。当院では、なるべく防腐剤を含まない目薬や配合点眼薬(2つの成分を1つにした目薬)を使い、副作用を少なくするよう取り組んでいます。


緑内障になると失明する?
検診で緑内障と言われました。失明するかもしれないと不安です。
緑内障は、眼圧などによって視神経にダメージを受ける病気で、一旦ダメージを受けると元に戻りません。
 緑内障の初期は自覚症状がないため、検診などで偶然見つかることはよくあることです。かなり進行しないと、霞んだり文字が読みにくくなったりといった症状が起こらないため、気がつかないことがほとんどです。
 確かに緑内障は、日本人の失明原因の第1位です。しかし、70歳以上では10人に1人が緑内障と言われるほど患者数が多いためで、早期に適切な治療を受ければ、生涯視野と視力を保てる病気です。  緑内障と診断されたら、自覚症状がないからと放置せずに早めに眼科を受診し、病気の進行速度を確認しましょう。
ワンポイントアドバイス

白内障が進行してくると、水晶体が膨らみ隅角が狭くなって、眼圧が上昇しやすくなります。また眼圧は一日の間でも、体位によっても変動します。暗い部屋で1時間うつむきになり眼圧を測定する負荷試験(暗所うつむき試験)を行うことにより治療方針を決める場合があります。


緑内障の検査とは?
緑内障の検査はどんな検査を行うのですか?
視力検査の他に、眼圧や視野検査、OCT検査(眼底3次元画像検査)、眼底写真撮影などを行います。眼圧測定には色々な方法があり空気によるノンコンタクトトノメーター、接触式のトノメーター(アプラネーション、アイケア)などがあります。
 機械による特性があるため、当院では3種類の測定法を組み合わせて検査しています。視野検査には、自動視野計を使った中心24度の他、中心10度の検査や両眼解放視野などがあります。手動の視野計では周辺視野の異常の有無に有用です。
 当院では視野の進行解析に、2種類の解析ソフトを使用しています。解析ソフトにより上方視野、下方視野を分けて解析できます。
ワンポイントアドバイス

当院ではOCT検査による進行解析の他、視野検査の異常部位とのコラボレーション解析も行っています。


飛蚊症、受診した方が良い?
たまに黒い点のようなものが見えていましたが、放置していたら最近急にその範囲が増えました。受診した方が良い?
白い壁や空を見ていると、目の前に小さい虫や糸くずなどが動くように見えることがあります。この症状は蚊が飛んでいるように見えることから飛蚊症(ひぶんしょう)と呼ばれ、心配のないものと重大な病気の前兆の場合があります。
 多くは加齢によるもので、視力に問題がなければ治療の必要はありませんが、視野の一部が欠けていたり、ゆがんで見えたりしている場合は網膜剥離を起こしている場合があります。
 網膜剥離を起こした人の大半が初期に飛蚊症を経験しており、網膜剥離になると急激に視力が低下し失明の恐れもあります。飛蚊症が起こったら眼科を受診して、今の目の状態を調べておくことをおすすめします。
ワンポイントアドバイス

網膜剥離の原因になる網膜裂孔がみつかった場合には、即時にレーザー治療が必要です。当院ではレーザーによる網膜光凝固手術も行っています。


目の病気…心配なときはまず受診を
最近、目の奥が痛く仕事に支障がでます。
目からくる頭痛には、緑内障(主に閉塞隅角緑内障)や、片頭痛、脳神経関連があります。
 また、通常のパソコンによる眼精疲労やドライアイの可能性もあります。ひどい頭痛の場合、緑内障により眼圧が上昇していることもあるので、早めに眼科を受診しましょう。
内科でステロイドや免疫抑制剤の薬を処方されています。目の副作用が心配です。
ステロイドの副作用で白内障や眼圧上昇、緑内障が起きることがあります。ステロイドの飲み薬や塗り薬でも副作用が起きることがあるので注意が必要です。
 また、プラケニルという免疫調節薬で網膜障害や視野障害が起きることも知られています。プラケニルを使用中の方は、6ヶ月から1年に一回、目の副作用がないかをチェックしてください。

アトピー性皮膚炎があり、よく目をこすってしまいます
目にも影響がありますか?
アトピー性皮膚炎に伴っておこる目の病気には、眼瞼皮膚炎、角結膜炎、円錐角膜、白内障、網膜剥離などがあります。 
 その中でも、白内障、網膜剥離は大変重い視力障害につながる目の病気です。このような眼合併症を伴う患者さんは、特に顔の皮膚炎が重症な方に多くみられます。
 アトピー性皮膚炎があって目が痒い、目やにがでる、視力が下がってきて見えにくい、ステロイドを慢性的に使用している方は一度眼科を受診しましょう。

コンタクトレンズ毎日装用しています
コンタクトレンズによる目の障害が心配です。
角膜は涙を介して空気中の酸素を取り入れています。
 コンタクトレンズによって角膜表面が覆われると角膜は酸素不足になります。特にカラーコンタクトは酸素の供給が悪いものがあり、角膜障害を起こしやすいです。 インターネットや量販店などで検査を受けずに購入し使用するのは危険です。コンタクトレンズによる目の障害は、下記のようなものがあります。

①角膜血管新生
角膜血管が酸素不足になり、本来透明である角膜に血管が伸びていき、知らないうちに新生血管で覆われ進行してしまうと視力が低下して元に戻らなくなります。

②角膜内皮障害
長い間コンタクトレンズ装用による酸素不足が続くと、角膜内皮細胞が大きく変形脱落し正常細胞の形が変化したり、内皮細胞が減少します。
内皮細胞は再生しないので、大きく減ってしまうと細胞がむくんで白く濁り(水疱性角膜症)見えなくなってしまいます。

③巨大乳頭結膜炎
レンズ汚れによるアレルギーで、瞼の裏側の結膜が充血しブツブツした隆起ができコンタクトが上へズレやすくなります。

④角膜潰瘍
角膜に傷ができ、細菌やカビなどが侵入して炎症が起こります。重篤になると目の痛みだけでなく、角膜が混濁して見えなくなることもあります。